社員を雇うということ

2015年末の忘年会シーズンから、2016年新年会シーズンでいろんな経営者にお会いする機会がありました。

同業者(金融関連、システム屋関連)、友人・知人。 

実に多種多様な経営をされていました。

人それぞれ個性があるように、会社経営も個性があって正解なんてないんだなぁ、と実感させられます。 

その中でも「人を雇うこと・育てること」については絶対に話題になるし、アフィリエイターの方々の中でも話題になりますよね。

今回は、人を雇うこと・育てることについて、僕の考えをまとめます。

ちなみに、

人を雇う・育てることに正解はないものだと僕は思っています。

あくまでも、僕はこういう考えで経営してるよ、というだけで、全く違う考えの方がいることも承知していることを前置きさせてください。

人を雇うことにプレッシャーはあるか?

僕は今の会社でも正社員を雇っているし、前の会社でも採用と教育は僕が担当してました。

よく「社員の人生を背負ってる」ということを聞きますが、僕はそういう意識は全くありません。

もちろん、いざ社員がいると「この人たちのために稼がなくちゃアカン!コケたらあかん!」という気持ちにはなります。

でも、社員の人生を背負ってる意識とか、会社がコケたら申し訳ないという気持ちはあまりありません。

それは以下の3つの考えがあるからです。

1.みんないい大人でしょ?

みんなもう成人した大人で、自分のことは自分で決められるでしょ?会社が立派な箱舟なのか、泥舟なのか、自分で判断して行動しなさいよ。

2.会社の仕事がスキルアップになる

僕の会社で働くことによって、経歴としても実際の技術としてもスキルアップできる環境であると思っています。

そのため、例えば次を探すとなった時もムダに時間を過ごすことになるとは思っていません。それくらいの技術力と独自性を持ってやっているつもりです。(言い過ぎました。必要最低限の金融とIT関連のスキルは身につくくらいかな)

3.そんなヤワな人材はそもそも雇わない

ここが一番重要で後述しますが、僕の会社がコケたとしても、そこで右往左往するような人材をそもそも採用してません。

みんな一人でも十分生きていけるスキルと度量を持っています。

 

人を雇うとき重視すること

僕は人を雇う・育てることで、一番重要なのは採用だと思っています。

そのため、採用には一番頭を使うし、時間を使うし、創意工夫をするし、とにかく一人一人の採用にめちゃくちゃ工数をかけます。

1.親族・知り合いは絶対に採用しない

僕だけの視野の範囲だけかもしれませんが、親族や知り合いを雇って上手くいってる人をほとんど見ません。(夫婦は別かも)

僕の実家は父と兄が一緒に仕事をしてるし、母方の親戚も叔父と従兄弟が一緒に仕事をしてますが、まーゴタゴタの嵐です。

親族や知り合いだと、他人では見過ごせることがイチイチ気になったり、評価が自ずとシビアになりがちです。

「仕事になったら赤の他人」と割り切れればいいのですが、人間、なかなかそう簡単に割り切れないものです。

※同等の理由で、僕は社員と一定の距離を置いて接しています。社員の家族と会ったりBBQをする、なんてこともしません。他人なら言えること、割り切れることができなくなるからです。

2.ビジョンがあるか?共有できるか?

僕が採用のときに見極めるポイントはただ一つ

5年後10年後のビジョンがあるか?

お互いのビジョンが共有できるか?

これに尽きます。

もちろん開発なら基本的なプログラミングスキルがあるかどうか?経歴などは見ますが、一番はそこ。

そのため、普通の採用のように一方的に聞くのではなく、こちらの考えや将来のビジョンについて、事細かに語ります。

その上で、相手が5年後10年後のビジョンをハッキリ持っているか?こちらの考えを受け入れることができるかどうかをざっくばらんに話し合います。

僕の拙い経験上の話ですが、将来に明確な考えがある人は、ヤル気もあるし、飲み込みもいいし、積極性があります。目標達成のために妥協しないので自らどんどん提案して動きます。

例えば、今僕の会社には26歳(あれ?27歳になったかな?)の通称ゆとりくんがいます。

彼が採用面接の時に語ったのは

・5年後にはクオンツになりたい

・この会社はそのためのステップ

・この会社を通じてコネができたらそちらの会社に移る

とハッキリ言われました。

僕としては、社員に対して、未来永劫自分の会社のために尽くしてくれとは全く思っていません。

考えを共有できて共に長くやりたいならそれでいいし、社員のステップアップのための踏み台であるならそれでも構いません。

だって、僕は僕で、僕のしたいことの実現のために社員を雇っているのだから。

僕は5年後の目標のために、今ゆとりくんのスキルが欲しい。

ゆとりくんは5年後の目標のために、今この会社を利用したい。

お互いの目標達成のためには、今取り組んでいる内容で最高のパフォーマンスを出すこと。ここでお互いの目的が共有できたわけです。

目標に向かって取り組む彼は、自ら問題意識を持って仕事に取り組み、最高の結果を残すために試行錯誤を惜しみません。僕自身「すげーな」と思ってるくらい。

えらく抽象的な内容ですが、でも人を雇ううえで一番重要なことだと思っています。

 

人を教育すること

僕は基本的に雇った人を教育しません。特に懇切丁寧に教え込むことは絶対にしません。

というと、なんだか何もしない冷たい人のように感じるかもしれませんが、聞いてください。

1.そもそも自ら動く人が入る

採用にめちゃくちゃこだわって工数をかけるので、比較的自ら動く人が入ってくれます。

意識が高いだけでもダメ。

自ら問題意識をもって、自ら動く人が入ってくれます。そしてこういう人は得てして飲み込みもいいです。

まあ、今までまぐれ当たりが続いて恵まれてるだけかもしれないですけどね。

2.期待の5,6割で十分。7割できれば上出来

僕は何か仕事を任せるときに「僕が期待している5,6割できれば十分。7割できれば上出来」と思っています。

これは見下しているわけではなくて、「人はどうしても自分を過大評価して人を過小評価する傾向があるし、自分の型に当てはめて評価しやすい傾向にある」と思っているからです。

特に、人は3,4割の部分で「自分ならこうなのに」という主観で評価してしまい、客観的にどうでもいいことにこだわってしまう傾向にあると思っています。

だからこその5,6割です。

3.僕がごちゃごちゃ言われるのが嫌い

一番はこれかも(笑)

僕は人から事細かにごちゃごちゃ言われるのがあまり好きではありません。

自分の過去を振り返って、好き勝手やらせてくれた上司の元では、やっぱり生き生きできたしパフォーマンスも良かったと思っています。

まあ、それはいいとして、ある程度のびのびやらせた方がやり甲斐を感じてやってくれるかなーって。

社員に仕事を任せるときに意識すること

1.作業の目的を明確に伝える

社員に仕事を任せるときに意識するのは、必ずその仕事の目的をしっかり説明することです。

いくらやる内容を丁寧に説明しても、その成果物によって何が達成されて、どのように利用されるかが明確になってないといいものはできません。逆にここが明確になっていると、社員からも気づきや提案があって、違う発想があがってきたりして面白いです。

2.イメージは飛行機の滑走路

先ほど「5、6割できればいい」と言いましたが、その延長の話。

僕は社員を「飛行機の滑走路上で走らせている」と思ってます。

滑走路上だったら、右にブレようが左にブレようが、最終的に飛んでくれればそれでいい。滑走路からはみ出るほどブレたときは軌道修正しますが、それ以外はほぼ何も言いません。

成果物が遠回りしてても、ちょっと的外れな資料が上がってきても、事細かに指摘することはあまりしません。

伸びるかどうかなんて、教育半分、本人半分だと思ってます。

先ほどのゆとりくん。うちの会社を踏み台にして他に移りたいとの目標があります。

僕は多少なりとも、ゆとりくんが入りたいような会社にツテがあるので、その人達に口をきこうと思えば間を取り持つことくらいはできます。

でも僕はそれをやりません。

それをやるのはゆとりくん自身だから。

僕のリードがなくても、どんどん積極的に関係を伸ばせるような人じゃないと、この先自分でやっていくときに、絶対詰まります。

なので後押しはするけど先導はしないよ、というスタンス。

ちょっと話が逸れましたね。

インセンティブを与えること

ヤル気を出させるためにインセンティブを与えること。

成果主義にしてボーナスを与えたり、他社員との差をつけたり、役職を与えたり。

競わせることでのヤル気って確かに効果があって一番手っ取り早いのですが、実はコレ諸刃の剣で、ヤル気の低下が早かったり一度飽きると極端にパフォーマンスが落ちるというデメリットもあると思っています。

ヤル気とインセンティブってバランスが難しいし、今もどう工夫すればいいのかなー、って頭を悩ませる部分ですね。

 

ちょっと思いつくことをばーっと書きました。

なんか、こうして振り返るとひどく抽象的で、社員教育に決まりも何もあったもんじゃないですね。よくこれでやってるよって我ながら思います。

ただ言えることは、できるだけ細かな部分をお互い伝え合って「ビジョンを共有する」ということに一番重きを置いているということですね。

これがまた人数が多くなれば違ってくるんでしょうけど、僕のような零細少人数企業の場合は向いてる方向のズレが命取りになると思っているので。

 

まあ、こういう会社もあるよっていうお話でした。